そのかわいらしい見た目が人気の万年筆、カヴェコのスポーツシリーズ。
今までは軸が樹脂素材の『クラシックスポーツ』、アルミ素材の『ALスポーツ』、真鍮素材の『ブラススポーツ』という、大きくわけると3つの素材の万年筆が販売されていました。
そして今年、新たに『スチールスポーツ』というスチール製のラインナップが追加されました。
日本最大級の文具商談会ISOTで見かけてすごく気になっていたものの、日本ではまだあまり取扱いがされていません。が、ようやく入手することができたのでレビューしたいと思います。
ずしっとした重みがたまらなく愛しい。カヴェコ『スチールスポーツ』
ご紹介するのはドイツのメーカー『カヴェコ』の万年筆、スチールスポーツです。
△カヴェコの万年筆はこのような缶ペンケースに入っています。なんだか懐かしい感じ。
△開けると、中に万年筆本体、説明書、カヴェコのステッカーが入っていました。ステッカー、地味にうれしいです。ノートや手帳に貼っておこう。
△こちらがスチールスポーツ。名前のとおり軸がスチール(鋼鉄)製です。
△キャップは回して開けるネジ式が採用されています。これはうれしいポイントですね。エントリー万年筆として人気の『カクノ』などでは嵌合式という、カチッとはめるキャップが採用されていますが、ネジ式のほうが気密性が高く、インクが乾きにくいといわれています。
△ペン先はスチール製で字幅はMが標準。ですが、カヴェコの万年筆はペン先を自由に交換できるようになっています。お金はかかりますが金ペンにすることも可能です。
△ペン先部分の装飾もシンプルながらかっこいい。
△キャップの天冠部分にはカヴェコのロゴが入っています。
△スチール素材の味ともいえるヘアライン仕上げ、写真で伝わりますでしょうか…。樹脂素材にはない質感。たまりません…。
△購入時にはブルーブラックのカートリッジインクが1本付属していました。コンバーターを着けて好きなインクを入れることもできますが、私はカヴェコはカートリッジで楽しもうかなと考えています。
手に持ったサイズ感
△カヴェコのスポーツシリーズは非常にコンパクトで携帯性の高いサイズです。
△キャップを外すとこのサイズ。このままだと筆記には少し短いです。
△外したキャップを軸のお尻部分に着けることで長さが確保されます。
△キャップを装着していれば適度な長さになり書きづらさもありません。
重厚感と満たされる所有欲
樹脂製の『クラシックスポーツ』に比べ、『スチールスポーツ』はずっしりと重たいです。重たいのが嫌だという人もいるかもしれませんが、私は万年筆にはある程度の重みがあったほうが良いと思っています。
というのは、万年筆って「所有欲」を満たしてくれるものだと思うから。
ボールペンなどとはまた違った高級感があり、「万年筆使っている!」というその行為自体が気持ちを高めてくれます。
あまり軽い万年筆だと、私の場合「所有欲」があまり満たされないんです。
万年筆ブームの火付け役ともいえるパイロットの『カクノ』も素晴らしい万年筆だと思いますし、あのクオリティで1000円で買えちゃうってすごいと思います。万年筆独特の「書くこと」そのものを楽しくしてくれる魅力をしっかりと持った万年筆です。
が、持っていて気持ちが高まるかというと、そういう万年筆ではないんですよね。同じ理由で、カヴェコの『クラシックスポーツ』も私の所有欲を満たしてくれるものではない印象でした。
その点、『スチールスポーツ』はどストライクでした。ISOTで手に取った瞬間にビビッときて、その日の帰り道にはもうネットで取扱店を探しはじめていました。
1万円オーバーなので気軽に買える価格帯ではないかもしれませんが、ファースト万年筆としてもおすすめしたいアイテムです。
余談
私、所有している万年筆のすべてが吸入式あるいはコンバーターを使用しているため、カートリッジインクを使うのって相当久しぶりだったんです。
前述のとおり、カヴェコはカートリッジインクで使おうと考えていて、付属していたカートリッジを装着したのですが…。
「カートリッジインクって装着してからインクが出るまでこんなに時間かかるんだっけ!?」
というくらいインクが出てきませんでしたwこれはカヴェコの万年筆やインクの特色なんでしょうかね…?
トリまとめ
どちらかというと、コレクション欲よりも同じものを使い続けて愛着を深めていくほうが好きなタイプなので、私はあんまりたくさんの万年筆を持っているわけではありません。
そんな私が数年ぶりに「これは欲しい!」と完全に一目ぼれしたのがカヴェコの『スチールスポーツ』でした。
それでは。こっこ(@cocco00)でした!
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