ミステリー好きな私が2016年上半期に読んだ小説まとめ

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年間50冊を目標に本を読んでいますが、前半はかなりペースが遅く、目標に程遠い冊数になっています。

この記事では私が上半期に読んだ小説をまとめてご紹介しようと思います。タイトルに「ミステリー」って入れてますが、ミステリー以外もありますので悪しからずw

それではどうぞ!

2016年上半期に読んだ本のまとめと評価

上半期に読んだ本は全部で13冊という結果でした。少ない!

そのうち11冊は5月以降に読んでいて、前半はまぁほぼ読んでませんでしたね…。そして読んだ本のほとんどがミステリーでしたw

それでは1冊ずつ振り返ります!

辻村深月『オーダーメイド殺人クラブ』

クラスで上位の「リア充」女子グループに属する中学二年生の小林アン。死や猟奇的なものに惹かれる心を隠し、些細なことで激変する友達との関係に悩んでいる。家や教室に苛立ちと絶望を感じるアンは、冴えない「昆虫系」だが自分と似た美意識を感じる同級生の男子・徳川に、自分自身の殺害を依頼する。二人が「作る」事件の結末は―。少年少女の痛切な心理を直木賞作家が丹念に描く、青春小説。

評価:★★★★☆

大好きな辻村深月作品。

物騒なタイトルだけど、上の作品説明の文章のとおり、実は青春小説以外の何物でもない。

ミステリー調で進んでいくストーリー。続きがどうなるのかと気になって最後まで読んでみると、「あれ、これ、ミステリーじゃなくない?」ってなる。

いかにも辻村作品って感じで好き。

多島斗志之『黒百合』

「六甲山に小さな別荘があるんだ。きみと同い年のひとり息子がいるので、きっといい遊び相手になる。一彦という名前だ」父の古い友人である浅木さんに招かれた私は、別荘に到着した翌日、一彦とともに向かったヒョウタン池でひとりの少女に出会う。夏休みの宿題、ハイキング、次第に育まれる淡い恋、そして死。1952年夏、六甲の避暑地でかけがえのない時間を過ごす少年たちを瑞々しい筆致で描き、文芸とミステリの融合を果たした傑作長編。才人が到達した瞠目の地平!

評価:★★★☆☆

なるほど、面白い小説。どんでん返し系で面白いんだけど、いかんせんちょっと難易度が高い。なかなかスッと頭に入ってくる感じではなくて、少し疲れる。

でも、系統としては好き。

辻堂ゆめ『いなくなった私へ』

人気絶頂のシンガーソングライター・上条梨乃はある朝、渋谷のゴミ捨て場で目を覚ます。昨夜からの記憶がなく、素顔をさらしているのに誰からも上条梨乃と認識されない状況に戸惑う。さらに街頭ビジョンには、上条梨乃が自殺したというニュースが流れており…。梨乃は自分を上条梨乃と認識できる青年・優斗らの力を借り、自らの死について調べだす。第13回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞作!

評価:★★☆☆☆

このミス優秀賞。うーん、って感じ。

展開はありきたり。どこかで読んだような小説、って感じで、先の予想ができてしまう。期待はずれ感が否めない。

藤石渡矢『昨日の君は、僕だけの君だった』

大学生の平沼泰貴は、同級生の樫井佐奈に一目惚れ。まともに話したこともないのに告白すると、呆気なくOK!だが、その直後に二人の“彼氏”を紹介される。「三人で私をシェアして」。そして契約書にサイン―!?恋に落ちてしまった僕には、誰の本心も見えない。この異常な関係が苦しいのは僕だけ?四人の恋の結末は、痛みと驚きに満ちて…。

評価:★★☆☆☆

うーん。まず、ヒロイン的立場の樫井佐奈が好きになれない。この時点でストーリーに引き込まれることはなかった。

結末にしても驚きはない。

降田天『女王はかえらない』

小学三年生のぼくのクラスでは、マキが女王として君臨し、スクール・カーストの頂点に立っていた。しかし、東京からやってきた美しい転校生・エリカの出現で、教室内のパワーバランスは崩れ、クラスメイトたちを巻き込んだ激しい権力闘争が始まった。そして夏祭りの日、ぼくたちにとって忘れられないような事件が起こる―。伏線が張りめぐらされた、少女たちの残酷で切ない学園ミステリー。

評価:★★★☆☆

『このミス』作品。これもなんというかある程度予想ができてしまう。なんというか、「ミスリードさせよう」という意図がわかりやすく見えてしまって…。

長谷川夕『僕は君を殺せない』

夏、クラスメートの代わりにミステリーツアーに参加し、最悪の連続猟奇殺人を目の当たりにした『おれ』。最近、周囲で葬式が相次いでいる『僕』。―一見、接点のないように見える二人の少年の独白は、思いがけない点で結びつく…!!すべての始まりは、廃遊園地にただよう、幼女の霊の噂…?誰も想像しない驚愕のラストへ。二度読み必至、新感覚ミステリー!!

評価:★★★☆☆

「誰も想像しない驚愕のラスト」や「二度読み必至」というのは嘘だなぁ。ミステリーというよりは青春系。期待はずれ感。

服部まゆみ『この闇と光』

森の奥に囚われた盲目の王女・レイアは、父王の愛と美しいドレスや花、物語に囲まれて育てられた…はずだった。ある日そのすべてが奪われ、混乱の中で明らかになったのは恐るべき事実で―。今まで信じていた世界そのものが、すべて虚構だったのか?随所に張りめぐらされた緻密な伏線と、予測不可能な本当の真相。幻想と現実が混ざり合い、迎えた衝撃の結末とは!?至上の美を誇るゴシックミステリ!

評価:★★★☆☆

評価3にしてるけど、3.5って感じかな。

なるほど、どんでん返しである。面白い。が、後半は失速感がある気がする。前半のクライマックスまでは面白かったが、後半でややダレて、ラストはモヤモヤっとして終わる。

どんでん返し系はスッキリ終わってほしいなぁと思う。

北村薫『盤上の敵』

我が家に猟銃を持った殺人犯が立てこもり、妻・友貴子が人質にされた。警察とワイドショーのカメラに包囲され、「公然の密室」と化したマイホーム!末永純一は妻を無事に救出するため、警察を出し抜き犯人と交渉を始める。はたして純一は犯人に王手をかけることができるのか?誰もが驚く北村マジック。

評価:★★★★★

これは文句なしの5点評価!面白い!

最後まで展開が読めず、そしてたどり着く真相はまさに予想外。読後感が悪いというようなレビューもあるけれど、私はそうは思わなかった。妻を守ろうとする夫の愛。

中山七里『追憶の夜想曲』

少年時代に凶悪事件を犯し、弁護は素性の悪い金持ち専門、懲戒請求が後を絶たない不良弁護士・御子柴。彼は誰も見向きもしない、身勝手な主婦の夫殺し控訴審の弁護を奪い取る。御子柴が金目のない事件に関わる目的とは?因縁の検事・岬恭平との対決は逆転に次ぐ逆転。法廷ミステリーの最先端を行く衝撃作。

評価:★★★★★

これも文句なし。弁護士御子柴シリーズの第2作目。前作の『贖罪の奏鳴曲』も最高に面白かったが、本作も期待を裏切らない。

ストーリー展開も面白いし、法廷でのバトルは本当にワクワクする。前作をレビューしたときにも書いた気がするが、ゲーム『逆転裁判』をやっているような気持ちになる。

本作からでも読めるようになってはいるが、前作を読んでからだとより一層楽しめる。

なお、中山七里作品は、人物が作品をまたいで登場したりする(辻村深月作品もそう)。ファンとしてはたまらない演出。

麻耶雄嵩『螢』

オカルトスポット探険サークルの学生六人は京都山間部の黒いレンガ屋敷ファイアフライ館に肝試しに来た。ここは十年前、作曲家の加賀螢司が演奏家六人を殺した場所だ。そして半年前、一人の女子メンバーが未逮捕の殺人鬼ジョージに惨殺されている。そんな中での四日間の合宿。ふざけ合う仲間たち。嵐の山荘での第一の殺人は、すぐに起こった。

評価:★★★★☆

いやー、見事に騙された。読み終わった後、思わずページを遡って、「なるほど、ここはこういうことだったのか」と答え合わせみたいなのをやってしまった。

本編のミステリー自体よりも、作者が仕掛けたトリックを楽しむ作品という気がする。

館を用いた本格ミステリーだけど、読みづらさは少ない。ページ数は多め。

赤川次郎『マリオネットの罠』

“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。その通りかもしれない”…森の館に幽閉された美少女と、大都会の空白に起こる連続殺人事件の関係は?錯綜する人間の欲望と、息もつかせぬストーリー展開で、日本ミステリ史上に燦然と輝く赤川次郎の処女長篇。

評価:★★★☆☆

赤川次郎最高作品と評される本作だが、私的にはそこまででもなかったかな…。3.5点って感じ。

秋吉理香子『暗黒女子』

名門女子高で、最も美しくカリスマ性のある女生徒・いつみが死んだ。一週間後に集められたのは、いつみと親しかったはずの文学サークルのメンバー。ところが、彼女たちによる事件の証言は、思いがけない方向へ―。果たしていつみの死の真相とは?全ての予想を裏切る黒い結末まで、一気読み必至の衝撃作!

評価:★★★★☆

読み進めるうちに出てくる違和感。朧げだった真実がだんだん浮き彫りになってくる感じ。意外な結末。

アマゾンのレビュー評価は低めですが、私は好き。読みやすく、すっとストーリーに入っていけます。

小西利行『仕事のスピード・質が劇的に上がる すごいメモ。』

企画、アイデア、プレゼン、会議、こんな使い方があったんだ!サントリー「伊右衛門」ほか数々の名作CM・ヒット商品を量産してきた魔法のメモ術を初公開!著者のおともだち、伊坂幸太郎氏のメモ術も掲載!

評価:★★★★☆

メモ術本。メモ術の本だけど、思考整理だったりアイデアを作り出すためのフレームワーク的なものを教えてくれる本でもありますね。

読みやすい文体で、「考え方」を教えてくれる本。ビジネス書に慣れていない方でもすっと入ってくるのでおすすめ。

トリまとめ

本屋さんのポップを見て買ったり、あるいはミステリー好きが「これは面白い」と評する作品を選んで読んでいる感じです。

年間50冊はちょっともう届かなさそうですが、やはり読み出すと楽しくて、ここのところ本屋さん行きまくってます。

小説も楽しいし、ここのところまたノート術・メモ術も気になって読みたくなってるw

通勤電車やランチタイムのおともに、スマホじゃなくて小説を手にしてみてはいかが?

それでは。こっこ(@cocco00)でした。

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