[読書録]2014年4月に読んだ本

slooProImg_20140518074226.jpg
アイキャッチ

毎月恒例の読書録です。
もう少し早いタイミングでアップ予定だったけど中旬になってしまった。

テラス席で読書、なんて気持ちの良い季節です。

4月に読んだ本は6冊でした

思ったとおり少しペースダウンしましたね。
でも年間50冊だと月4冊くらいなので、まだオーバーペースです。

では、一冊ずつネタバレなしでご紹介します。

法月綸太郎 『生首に聞いてみろ』

首を切り取られた石膏像が、殺人を予告する―著名な彫刻家・川島伊作が病死した。彼が倒れる直前に完成させた、娘の江知佳をモデルにした石膏像の首が切り取られ、持ち去られてしまう。悪質ないたずらなのか、それとも江知佳への殺人予告か。三転四転する謎に迫る名探偵・法月綸太郎の推理の行方は―!?幾重にも絡んだ悲劇の幕が、いま、開く。

さすが法月綸太郎、という感じ。
複雑な人間関係と各自のおもわくが入り乱れ、名探偵・法月綸太郎がそれを試行錯誤しながら解き明かしていく。
起伏が少なくてちょっと中ダレ感はあるかもしれない。でもこの名探偵・法月綸太郎シリーズは好きです。

オススメ度★★★★☆

歌野晶午 『世界の始まり、あるいは終わり』

東京近郊で連続する誘拐殺人事件。誘拐された子供はみな、身代金の受け渡しの前に銃で殺害されており、その残虐な手口で世間を騒がせていた。そんな中、富樫修は小学六年生の息子・雄介の部屋から被害者の父親の名刺を発見してしまう。息子が誘拐事件に関わりを持っているのではないか?恐るべき疑惑はやがて確信へと変わり…。既存のミステリの枠を超越した、崩壊と再生を描く衝撃の問題作。

これは賛否別れると思う。
私は構成としてはありだけど、読後感が良くないのが気になる。スッキリ感がなく、モヤモヤしたまま終わる。
父親の葛藤や心理の錯綜ぶりがうまく描かれているが、やっぱあのラストは…。

オススメ度★★☆☆☆

円居挽 『烏丸ルヴォワール』

京都に伝わる稀覯本『黄母衣内記』。その所有者が謎の死を遂げた。事故か他殺か。そして継承を巡り兄弟争いが勃発。私的裁判・双龍会が開かれることに。その準備の中、瓶賀流は伝説の龍師「ささめきの山月」から、一人の少女と行動を共にすることを依頼される。だがそれは仲間達との敵対を意味していた。

ルヴォワールシリーズの二作目。一作目を読んでいないと置いてけぼり感があると思うので、まずは前作『丸太町ルヴォワール』を読むべし。
独特の世界観があり、やや癖はある。が、面白いです。

私的裁判により謎が解かれていく。どんでん返しも前作ほどのインパクトはないものの健在。
ページ数多いけれど一気に読み終えたい作品。

オススメ度★★★★☆

北山猛邦 『私たちが星座を盗んだ理由』

難病の女の子を喜ばせるため、星座を一つ消して見せる男の子を描く表題作ほか、5つの物語のすべてに驚愕のどんでん返しが待つ、ファンタジックな短編集。優しく、美しく、甘やかな世界が、ラストの数行で残酷に反転する衝撃は、快感ですらある。まさに、ミステリの醍醐味!

短編集なのですが、すべての話のラストでどんでん返される。どこか星新一を思い出させます。
最初の『恋煩い』で引き込まれてしまいましたね。それぞれテイストの違う書き方でかなり楽しめる一冊です。

オススメ度★★★★★

深木章子 『鬼畜の家』

我が家の鬼畜は、母でした―保険金目当てで次々と家族に手をかけた母親。巧妙な殺人計画、殺人教唆、資産収奪…唯一生き残った末娘の口から、信じがたい「鬼畜の家」の実態が明らかにされる。人間の恐るべき欲望、驚愕の真相!第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞、衝撃のデビュー作。

これは面白い。
インタビュー形式と一人称で語られるストーリー。やがて見えてくる真実の姿。
一行でひっくり返されるどんでん返しではないけれど、プロットがうまく、じわりじわりと衝撃がやってくる。
これがデビュー作だと…?

オススメ度★★★★★

貫井徳郎 『崩れる』

仕事もしない無責任な夫と身勝手な息子にストレスを抱えていた芳恵。ついに我慢の限界に達し、取った行動は…(「崩れる」)。30代独身を貫いていた翻訳家の聖美。ある日高校の同級生だった真砂子から結婚報告の電話があり、お祝いの食事会に招待されるが…(「憑かれる」)。家族崩壊、ストーカー、DV、公園デビューなど、現代の社会問題を「結婚」というテーマで描き出す、狂気と企みに満ちた8つの傑作ミステリ短編集。

結婚にまつまる八つの風景という副題のとおり、結婚がキーワードになった短編集。
これも表題にもなっている最初の『崩れる』を読んで惹かれました。
巻末で筆者自身がそれぞれの話を軽く解説しているのが面白い。

オススメ度★★★★☆

トリまとめ

4月に読んだ本の中では『鬼畜の家』と『私たちが星座を盗んだ理由』が特にオススメです。

あとは『丸太町ルヴォワール』も是非一度読んでいただき、そのあとに『烏丸ルヴォワール』を楽しんでいただきたいですね。

既に初夏の陽気で、風呂読書はそろそろ終わりかな。
読書は自身の語彙力や文章力を高めてもくれます。ブロガーさんは是非本を読みましょう!

それでは。
こっこ(@cocco00)でした。

slooProImg_20140518074226.jpg
当ブログで激推しのノート!

当ブログでたびたびご紹介している超オススメの『365デイズノート』。一度使ったらやみつき!特に推しはハーフサイズの『1/2イヤーノート』。是非チェックを!

コメントを残す