
スタメン落ちしたFastEverの苦悩と、真実の物語
そのバーは非常に奥まった場所に立地していた。
そのうえ通りに看板もなければ、入口にそれとわかるような看板もメニューもない。
「知る人ぞ知る」というのはこのような店を言うのであろう。
客のほぼすべてが常連であり、その常連客で成り立っているようなバーだ。
店内は仄暗く、また客はまばらだ。
ソファシートに座った客はウイスキーグラスを傾けながら黙々と小説を読んでいる。
カウンター席に座った2人は何やら話している。
FastEverの苦悩
Fastever(以下F)は隣の席に座ったスーツの男(以下スーツ)の目を見ず、手元のビアグラスを睨んだまま言った。
「俺はもう役立たず、ってことですか」
グラスは既に空に近い。
Fの目が赤いのは彼が酔っているからというわけでは、しかし、ないようだ。
「そうじゃない。」
スーツはFに体ごと向き合う。
スーツの手元のグラスには黄色の液体が注がれている。
「そういうことじゃないですか!」
Fの強い語調が、店内に程よい音量で流れるジャズを一瞬掻き消す。
「これが何よりの証拠じゃないですか!」
Fはカウンターに一枚の写真を叩きつけるように置いた。
それがこれだ。

iPhone歴3年弱の私のホーム画面を晒します | イロトリドリ
「これが今のホーム画面ですよね。
今まではドックに入れて使ってくれていたくせに。今度はドックどころか、ホーム画面にも、いや、ホーム画面に置かれたフォルダの中にすらない!」
「そうではない、と言っている」
スーツは静かにグラスを傾ける。
どうやら中身はオレンジジュースのようだ。
「使わないならいっそのこと消してくれ…」
Fは消え入るように嘆息した。
「マスター、私と彼に同じものを」
スーツはカウンターのなかに声をかける。
ヒゲのよく似合うマスターは目線だけで頷いた。
「いいか、F」
マスターの淹れたオレンジジュースを一口飲むと、スーツはFに静かに言った。
「確かに、私は君をドックから落とした。君が取り出した写真に偽りはない。」
「やっぱり、俺なんか必要な」
「だが、その写真は事実の全てを語っていない」
スーツはFの言葉を遮り、そしてFはスーツの言葉にぴくりと反応した。
「事実の、全て…?」
「そうだ」
オレンジジュースを一口。
Fは伏せていた目を上げ、今や体ごとスーツのほうを向いている。
「私にも、君に見てもらいたい写真があるんだ」
そういうとスーツはこの写真をカウンターに載せた。

「これは…」
「そう。神アプリ、Seeqの起動画面だよ。」
再びFの怒りのスイッチが入る。
「なんなんだよ!Seeqは前のホーム画面でもドック、今のホーム画面でもドック。バリバリのスタメンじゃねぇか!
俺への当て付けかよ!」
「違う。よく見たまえ。」
そういって写真を指差した。

「これは…俺?」
そう。そこにはFの姿があった。

語られる真実
そうだ、F。お前だよ。
いいか。
確かに私はドックから君を外した。しかしそれは、君をスタメン落ちさせたということではない。
むしろ、私は今も君を信頼して止まない。
SmartEverと君のコンビは最強だ。
しかし、前のホーム画面には問題があった。
私は用途に応じて起動するアプリを選択しなければならなかったのだ。
アイデアを思い付いたときは君を、調べ物をしたいときはSeeqを、というように。
しかしだ。
Seeqのなかに君を入れるとどうか。
先に挙げた例の場合、とにかくSeeqを開けばいいことになる。
私はSeeqに君への橋渡しの役割を託したのだ。
この写真を見て欲しい。

Seeqは一見すると一行しか文字入力ができないように見えるが、実は複数行の入力が可能だ。
改行だってできる。
そうして、Seeqは文字を受け渡すことができる。
そう、君にも、だ。

君に言葉を伝えられるんだ。
君には今までのようにSmartEverのタグをつけて、言葉を保存してもらいたい。
君とSmartEverとの連携は過去にも書いた通りだ。
参考→[Evernote]SmartEverを利用してEvernoteをオフラインで使おう | イロトリドリ
君は保存の速さでは誰にも負けない。
SmartEverはキャッシュ機能によりEvernoteのオフライン利用を可能にした。
そしてSeeqは私と君たちアプリをつなぐ架け橋となってくれる。
いいか。
私はいくらSmartEverが優秀なアプリであっても、君がいなければEvernoteをオフラインメモアプリとして使うことはなかったと思う。
それほどに、私は君に頼っているんだよ。
終わりに
お付き合いありがとうございました!
こっこ(@cocco00)です。
先日、ホーム画面を晒す記事を書きました。
参考→iPhone歴3年弱の私のホーム画面を晒します | イロトリドリ
今回、長らくドックに鎮座していたFastEverをホーム画面から移動させました。
SeeqからFastEverに連携ができるため、ドックにSeeqとFastEverを並べるのはもったいないと思ったのです。
Seeqを使うことでホーム画面のスリム化も図れます。
皆さんもSeeqのLibraryを覗いてみて、いろんな連携を試してみてくださいね。
はじめまして。最近ここのブログを読み始めました。
Fastever等Evernote関連のアプリを使っているのですが、肝心の記録しておく内容がぜんぜん浮かびません。いつもどんなことを書いているんですか。
kyokucho1989さん
はじめまして!コメントありがとうございます。嬉しいです。
Evernoteへ書いているものですが、割と何でも書いてますw思いついたブログネタだったり、仕事のアイデアだったり、やらなきゃいけないことだったり。
あとはTwitterやInstagramなどと連携させて、ライフログが自動でEvernoteに溜まるようにしてます。
そのあたりも今度記事にしてみますね♪